筑波大学体育専門学群は、1878(明治11)年に設置された官立の体操伝習所に始まり、140年もの歴史を有しています。体操伝習所は高等師範学校(後に東京高等師範学校と校名変更)に引き継がれると、現在筑波大学のシンボル的存在となっている嘉納治五郎校長の下で体育科が設置されました。そして、東京高等師範学校体育科(1915年~)は、東京教育大学体育学部(1948年~)、筑波大学体育専門学群(1973年~)へと受け継がれ、今日に至っています。
この間、一貫して掲げられてきた目標は、体育・スポーツ・健康・コーチングなど体育・スポーツ関連分野におけるリーダーの養成であり、実際に、体操伝習所から筑波大学体育専門学群へと連綿と続く歴史の中で、幾多の優れた指導者(教員、監督、コーチ)や、指導的立場で活躍するトレーナー、アナリスト、マネジャー、スタッフなどの人材を養成し、世に送りだしてきました。近年では、公務員、健康系企業、スポーツ系企業、報道・出版系企業へ進む卒業生も多くおり、その分野でも組織を統率する立場に就く者が増えています。体育専門学群にとって、さまざな分野におけるリーダーを養成することは、長い伝統に基づく使命であり、社会に果たさなければならない責任であると考えています。これからも、使命の達成、責任の遂行に向け、教職員、学生一丸となって努力していく所存です。
また、国内外においてさまざまなスポーツ大会が開催されている中、わが国の競技力向上に寄与することも、体育専門学群の重要なミッションの1つです。筑波大学には伝統ある優れた運動部が多数あり、これまで文武不岐、自主自律、科学的思考などを重視しながら活動に励み、素晴らしい成果を上げてきました。今後とも、これまでの成果に甘んずることなく、さらに強さと品格を併せ持つアスリート、そしてチームを育成し、わが国の競技スポーツの発展に貢献していきたいと思います。
講義、実技、実習、卒業研究、運動部活動、社会貢献活動を通じて、これまでの良き伝統を受け継ぎながら、新たな地平を開拓していく。そのような姿を教職員と学生が共に力を合わせて追求し、体育専門学群の更なる進化を目指していきます。