特色
運動生理学は運動負荷/除負荷等により身体の活動性が変化する際、どのような適応が起こるのか、またその調整の仕組みを研究する領域です。本領域には運動に対する骨格筋の適応メカニズムを分子レベルで研究するグループと、運動時の呼吸循環・体温調節反応と、トレーニングによるそれらの適応を研究する2つのグループがあります。
2つのグループではそれぞれ、骨格筋培養細胞、実験動物、ヒトを対象とした分子筋生理学的研究や、ヒトの呼吸循環、体温調節機能や環境適応能力に関しての応用生理学研究などを学群生や大学院生と取り組んでいます。本領域は、毎年数多くの国際論文掲載、国内外の学会発表での発表実績をつくってきました。大学院在学中に日本学術振興会特別研究員に採択される大学院生も多く、学習・研究意欲が旺盛な学生の入室を歓迎します。
教育内容
3年生の演習においては、運動生理学、分子生理学などの知識を得るとともに、関連する自分の興味のあるテーマについて調べて発表したり、実験方法を学びます。また専門語学においては、領域関連の書籍や論文を読解、発表、質疑応答することにより、領域で必要な英語力を身につけます。卒業研究は、各自の興味あるテーマに沿って、教員や博士研究員、大学院生らが懇切・丁寧に指導しながら、協働して行います。
3人の指導教員の具体的な学習・研究内容は次の通りです。
武政 徹 教授
- 筋肥大、筋萎縮、筋持久力など、骨格筋の「量と質」に関する分子生理学的研究
- 運動パフォーマンスを上げるサプリメントに関する分子生理学的研究
- エリートアスリートの遺伝子、細胞、エクサカイン、腸内細菌に関する研究
西保 岳 教授、藤井 直人 助教
- 運動時の呼吸循環、体温調節反応の仕組みに関する研究
- 競技別(陸上、水泳、球技など)のパフォーマンスや生理学的特性に関する研究
- 暑熱下や高所(低酸素)でのトレーニングやパフォーマンスに関する研究